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書籍

☆『クイズで学ぼう!古典文法[基礎編]』(出版社:新評論)

定価1728円(税込)
※当塾事務では1500円(税込)で販売しています。
内容説明

 私は個人塾の古文教師である。都内で国語専門塾「A・S・N ニルの学舎」*を主宰している。平成元年(1989年)の開塾なので、今年で創立23年、この業界では老舗である。30歳の時、『源氏物語』を読むための独自の教材を作り、それをもとに大学受験生に26年間、古文を教えてきた。これまでに教えた生徒は約4000人。首都圏では一定の評価を得たと自負している。
 この経験をベースに今回出版するのは、まず第一に大学入試の即戦力となり、しかも社会人の古典再入門にも有用な、古文の文法書である。書店には、主に大学教授の書いた専門書と、予備校講師が大学受験生向けに書いた二色刷りの概説的な入門書が並んでいるが、共に「帯に短し襷に長し」の感は否めない。専門書は重た過ぎるし、入門書はほとんど金の無駄という感じがする。また専門書・入門書ともに、文法解説の手法が型にはまっていて、実戦向きとは言いがたい。

 受験生が本当に必要としている文法書とは、読み進むにつれて学力の向上が実感でき、「これなら入試で得点できる」と確信させてくれるものであるはずだ。本書は、受験生にその確信をもってもらえるように、そして一般の方々にも「これなら文法力がつきそうだ」と思ってもらえるように書いた。また、「これだけやれば基礎力が十分につく」という意味で、標題に[基礎編]と付した。

 古典文法というと、暗記を強要された不愉快な記憶しか残っていない方が大多数ではないかと思う。誠にお気の毒としか言いようがないが、実は古典文法は暗記するものではない。江戸時代後期に国学者が文法を作った目的は、『源氏物語』などの古典を正確に読むためであった。つまり文法とは、古典を正確に読むための道具なのである。

 古典を読み、わからない一節につき当たったら文法書を広げる。品詞分解して正確に訳してみる。この作業を繰り返せば、次第に文法書など開かなくても古典が自力で読めるようになる。本書を読めば、この作業の手法を、択一クイズ形式で楽しく身につけることができる。

 「古典離れ」が言われるが、その一番の原因は文法の教え方の失敗ではないだろうか。古典を原文で読めれば、訳本の間違いがわかるし、くずし字がわかれば、博物館で一日楽しむことができる。本書によって、一人でも多くの方が「文法嫌い」を脱し、「正確に読める」ようになることで古典の世界に親しんで下さればと願う。

☆『ニル式 択一古典文法[応用編]』

定価 1000円(税込)
著者 
監修:松本憲和 
1954年京都生まれ。灘高校卒、東京大学大学院人文科学研究科(中国文学)修士課程修了。「A・S・Nニルの学舎」代表。『源氏物語』と漢文を教えている。著書『諏訪の八重姫登場』『武田晴信朝臣百首和歌全釈』。
共著:久米真美、市村まゆ子

内容説明

 本書は前書を踏まえた応用編である。前書ではニル独自の設問回答法である「ニルメソッド」について述べている。本書はより実践的なものとなっており、択一問題を高い正答率で効率的に解くコツを身につけられるように構成されている。
 なぜそのようなメソッドが必要になるのか。
 大問を解く際の通説は「課題文を読んでから解く」というものだが、中には「読まなくても解ける問題」もある。「読まなくても解ける問題」で試されているのは基礎力だ。しかし、その一つである解釈択一問題は紛らわしい内容の文が並んでいてどれも正しく感じられ、基礎力があってもその中から正解を導きだすのは難しいと感じてしまう。だから択一を解くメソッドが必要になるのだ。
 択一はセンター試験、ほとんどの私大で出題されるので本書はそれらの対策には必須である。しかし、それだけではなく実は国立の記述対策にも使えるのだ。
 国立の記述の採点法は減点法が採用されており、対策としてはそのポイントをマスターし、正確に訳せるようにすることだ。本書で示している択一の解き方メソッドは、まさに減点法の採点法と同じである。つまり、国立の記述をマスターする近道は本書の問題を解き、ポイントを理解することだ。そして採点官の視点を身につけていくべきである。
 私大志望者はもちろん、国立志望者にもぜひ本書を活用してもらいたく思う。




 
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